バジャウ族の取材中、テレビでも何度か紹介されている
バジャウ族の村に住む、日本人である
松田 大夢 氏 に何度か話を聞かせてもらいました。
▼ 松田 大夢さんの記事はこちら
フィリピン バジャウ村 滞在記 9 バジャウ村に住む日本人偏
私はバジャウ族を客観的に取材をしたかったので、あえて松田さんとはコンタクトを取らずに、セブのバジャウ族の住む村へ行きました。
なので当のバジャウ村が分からず、辺りのフィリピン人に聞きながらバジャウ村を見つけました。
現在日本でのバジャウ族のネット記事の多くは、大夢さんの所へ行ったゲストの方々が、その情報を発信しているものが多く
私は独自の視点で、バジャウ族の方々を知りたいと思いました。
その為私は直接バジャウ族の方々や村長、隣接しているフィリピン人に取材しました。
(NAVA村長のサニー氏)
現在バジャウ村に大夢さんの住居兼ゲストハウスが出来た事で、事実上の小さな日本人コミュニティの存在となっています。
現在はヒロムさんの住居に、6人前後の日本人が、常時出入りしているようです。
それまでのバジャウ族の生活からすれば、この日本人コミュニティの存在は、多少なりとも彼らに変化を与えている様です。
例えば海上バジャウ村であるNAVAに行ってみると、子供たちの中には、手を出して私にお金を要求してくる子達が居ます。
ちなみに地上に暮らすPUNTODのバジャウ村の子供たちは、そう言う事は一切しません。
恐らくは訪れた日本人ゲストが、子供たちにお金を上げているのでしょう。
子どもたちは良くも悪くも、純粋です。
日本人からお金を貰えば、当然その行為を繰り返します。
またバジャウ村に隣接する、‶ ビサヤエリア ‶ でもそういう事は有りませんでした。
まあこんな事は小さな事なのですが、バジャウ村に外国人のコミュニティが出来る事で、様々な変化が生まれるという事でしょう。
また良い変化も多くあるように思います。
幾つかのバジャウ族の方々は、アクセサリーを日本人に販売できるようになりました。
これでバジャウ族の彼らは、幾らかの現金収入を得る術を知る事が出来る様になりました。
そしてバジャウ族にとって、最も大きな変化は
外国人である日本人に対して、友好的に接してくれ事では無いでしょうか。
これはこれまでバジャウ村に来訪した日本人が、良い印象を与えて来たという証でしょう。
これは先駆者の大夢さんの、非常に大きな功績と言えます。
私個人的にはバジャウ村に、日本コミュニティが出来る事は少数民族の生活や文化に対して活性化するので
良い事だとは思っています。
ただ私が1点だけ憂慮しているのは
今後日本人コミュニティが大きくなった時に、日本人がバジャウ族の人達と、何らかのトラブルが起こった時です。
たとえ個人間のトラブルでも、バジャウ族の小さなコミュティの中では、日本人対バジャウ族という構造が出来てしまうので
そうなってしまうと、最悪は日本人のバジャウ族来訪は出来なくなる可能性も有ります。
バジャウ村に訪れている日本人を何人か見ましたが
皆一様に若く18~30歳位
それもそのはず、大夢さん自身がまだ24歳と若いので、ゲストも総じて若い人たちが集まるのでしょう。
そして私が見て来たゲストの彼らは、日本で言えば一般的な社会人とは違い、どちらかと言えば社会に適応するのが苦手で、自分の好きな生き方を通したいという、非常に個性的な人が多いです。
そんな彼らのキャラクターが、私の様な保守的な人間には不安を与えたのかもしれません。
ただ見た目が個性的だからと言って、危ない人たちというのは、かなり古い考えです。
これまで1000人以上もの日本人ゲストが、このバジャウ村に訪れていて
現在まで特に問題も無いそうです。
1日本人として私もバジャウ族の方たちと、良好な関係を築いて行ければと思います。