バジャウ族の取材を終えて
フィリピン人がどんな風にバジャウ族を見ているのか、という事を考えたいと思います。
ハッキリ言って、下に見ています。
フィリピン人からすると、バジャウ族のイメージと言うと
1 貧しい
2 汚い
3 恐い
4 教育水準が低い
基本的にこの4点がフィリピン人の持つ
バジャウ族のイメージです。
また現在フィリピンのテレビでも、ドラマの中でバジャウ族の子供がフィリピンの学校で、臭いと虐められているシーン等が放送されています。
そしてフィリピン人に
「バジャウ族のイメージは」と聞くと、皆必ずと言って良いほど、困った様な顔をします。
まさかバジャウ族の取材をしているという人間に
バジャウ族の悪い印象は言いたくないからです。
ただフィリピン人が言う事で幾つか、聞いたのが小銭を川に投げるとバジャウ族の子供が川に入って取りに行くという事でした。
このエピソードは割と有名らしく
何とも切ない気持ちになります。
どこかの観光地で行われているのでしょうか。
またこういったフィリピン人にとって、バジャウ族の悪いイメージの要因となっているのは、当然近くで見るバジャウ族の方達の影響です。
バジャウ族はフィリピン各地で、物乞いをして暮らしているので、フィリピン人からすると自動的に
バジャウ=物乞い
という図式になります。
実際に私もセブ島や、ルソン島で何度もバジャウ族の人達が物乞いしているのを目撃しました。
多いのはジプニー(フィリピンの公共バス)の中に入って来て
乗客全員に紙を渡して、その後回収して去っていくのも何度も経験しています。
もちろんこれは紙の中にお金を入れてもらう為です。
殆どの乗客はお金を入れません。
私もお金を入れた事は1度も有りませんし、今後も入れません。
後聞いた話では、ジプニーの中に入って来て
演奏をしてお金をもらう事も有るそうです。
つまりはこういう身近なバジャウ族の姿が
フィリピン人にとっての、バジャウ族のイメージになってしまう訳です。