中国旅行記 ウイグル イーニン偏 2 林則徐記念館偏

さて今日は

イリ林則徐記念館"に行く予定です。

 

中国旅行記 ウイグル イーニン偏 1 

 

林 則徐 (リン ソクジョ)は

19世紀の清の時代の役人で

当時中国で大きな社会問題になっていた

阿片流入の根絶を目指して奮闘した人物です。

 

まずは朝食を食べます。

 

ここでワンタンを注文しました。

 

 

美味しかったです。

 

ゲストハウスからはイリ林則徐記念館までは

結構距離が有るのでタクシーで行きました。

 

という訳で

すぐに到着しました。

 

入場料は無料です。

 

入ってみると林 則徐の銅像が有りました。

 

今から150年以上も前から深刻になっていた麻薬問題。

 

考えさせられます。

 

また林 則徐の強い使命感で

麻薬殲滅を実行した結果

 

反発したイギリスと1840年に阿片戦争に発展して

その責任を取らされたという

何とも悲しい末路を辿った人物です。

 

この時から白人による有色人種搾取と

戦ってきた歴史の一端とも言えます。

 

館内は当時の様子が再現されています。

 

イリ林則徐記念館を見終えたので昼食を採ります。

 

昼食はタンタンメンにする事にしました。

 

本場のタンタンメンは格別でした。

中国の料理はとにかく安くて美味しい。

 

今日でイーニンを離れるので

イーニン駅でチケットを買って電車に乗ります。

どういう訳か

イーニン駅はめちゃくちゃ立派です!

 

埼玉の大宮駅と比べても天と地の差です。

 

 

何でこんなに立派な屋根を作ったのか

不思議でなりません。

 

しかし駅の中は普通でした。

沢山の人が電車を利用しているのが分ります。

 

ちなみに私はこのイーニンから張掖(ちょうえき)に

良く訳ですがその距離何と

1680キロ

 

 

実はこの距離は

日本で言うと鹿児島~北海道のまでの直線距離と同じです。

 

スケールが違います。

 

そして乗車時間が何と22時間半!

 

しかも寝台車ではありません。

 

つまり立っていたり、座ったりして

一睡もしないまま22時間半電車の中で過ごす訳です。

 

これを人によっては地獄と言う人もいるかもしれませんが

私にとっては高速列車の寝台席を取る事考えれば

一万円位は節約できるので

快適性よりも経済性を選びました。

 

また快適な旅は時には味気ない側面も有ります。

 

何故なら現地の一般的な庶民に触れる機会を逸してしまうからです。

 

こういう貧乏旅行は現地の低所得層の人達と近い視線で

行動するので、その中で少数民族の方の移動風景を見れたり

交流したりできるので取材する上では重要な側面も有ります。

 

イーニン駅のホームです。

 

電車に乗ると車内は混んでいて

私が座れる席は既にありませんでした。

 

 

そうです。

私のチケットは指定席ですらありませんでした。

(どうりで安い訳だ。)

 

仕方なく他の自由席の方々の動きを見ていると

皆さん通路の開いている所で座ったりたったりしています。

 

どうやら私もこの様にして22時間半もの間

過ごさなければならない様です。

 

(よしっ!やってやろう!)

と何故かこの苦境を楽しむ力が湧いてきました。

 

そうして立ったり座ったりして長い列車移動の中で

中国の公務員の圧倒的な権力を痛感しました。

 

鉄道員はゴミ箱に座っていたり、床で寝ていたりする乗客を

先生が子供を叱るかの如くかなり厳しい口調で叱咤していました。

この床に寝ているおばさんが鉄道員に怒鳴られていた人です。

 

日本ではとても考えられません。

 

幸い私は一度も怒鳴られませんでしたが

鉄道員が何度も乗客を怒鳴りつけている様子を見て

鉄道員の制服がちょっとトラウマになってしまいました。

今見てもこの制服が怖いです。

 

後で中国人に聞いたのですが

中国では鉄道は国営な為に

公務員は民間人よりも格上という感覚が強いとの事でした。

 

まあ、新幹線を利用する客層には恐らく

全く違った対応だと思われます。

 

長い電車移動の中私を癒してくれたのは

このお饅頭です。

結構おいしかったです。

 

また中国では長距離列車で

カップラーメンを食べるのが一般的でした。

 

皆カップラーメンを持参して

電車内にある給湯設備のお湯でラーメンを作っていました。

 

 

そして電車に揺られる事22時間半。

 

本当に一度も座席に座る事も無く

2時間程度通路で座りながら仮眠をとっただけで

 

張掖に到着しました。

 

そしてこの長旅はとても疲れました……。

 

 

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