先程動物園とヒマラヤ登山学院を見終えて
次は"ハッピーバレー紅茶園"に行きます。
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すると何故か私はダージリンの大学に入ってしまいました。
これが共産圏の国だったらえらい事です(笑)
迷いながらも大学の構内を無事に抜けてられました。
ハッピーバレー紅茶園は大きな面積の傾斜地に
紅茶の葉を沢山栽培しています。
ただ私が行った12月はオフシーズンにあたり
紅茶の摘み取り作業や工場の精製作業は見られませんでした。
紅茶の元になる茶葉を良く見てみます。
拡大します。
これがあのダージリンティーになる訳ですね。
私は紅茶園を歩いていると、おばちゃんが話しかけて来ました。
「紅茶を飲まないか?」
話によると、すぐ近くに雑貨店を営んでおり
そこで紅茶を出しているらしいです。
私はお店に入って紅茶を頂く事にしました。
するとおばちゃんは紅茶の説明を始めました。
何でも"5秒茶"や"2秒茶"というのがあるらしいです。
おばちゃんの話によると普通の紅茶は
1分とか3分とかで紅茶を蒸らすところを、この紅茶は1番茶であり、ダージリンでも最高級で、2秒間お湯に漬けただけで紅茶が出る。
そして甘みも有るとの事です。
私はおばちゃんに説明を受けた後
「実際に紅茶を作る所を見たい」と言うと
おばちゃんは喜んで紅茶を入れる所を見せてくれました。
何とおばちゃんは本当に2秒しかお湯に付けずに
紅茶を完成させました。
味や香りについては正直な所
風邪を引いていて良く分からなかったのですが
確かにほのかに甘みがして上品な味でした。
紅茶を飲んでいると、おばちゃんが3種類の紅茶をそれぞれ小皿に乗せて
私に1番茶、2番茶
それ以外の茶の香りの違いを嗅がせてくれました。
何でも1番茶は茶葉が大きく、香りも豊かだとか。
おばちゃんは両手に茶葉をもって、それを顔の近くに持って行くと
一度口で息を吹きかけてから鼻で匂いを確かめています。
私も同様にやってみましたが
若干香りの違いを感じたように思います。
しばらくすると、おばちゃんが
「1番茶を買わないか?」と持ちかけて来ました。
私は余り興味が無かったのですが、おばちゃんは必至に覚えたであろう、長い日本語のスピーチを始めました。
「普通のお店で買うと2000ルピーします。
これは工場から直接仕入れているから安く提供できます」
何でもここで摂れた紅茶は全てイギリスや、ドイツ、日本等に輸出していて、インド国内では出回らないのだそうです。
そして流通先のお店で買うとやはり
(100g)で(2000ルピー)はすると言いいます。
この時私は何か不思議な違和感が有りました。
それはインド特有の詐欺商法ではないかと言う疑念でした。
しかし値段を聞くとなんと1パック100gで
(300ルピー)です。
この金額は日本であれば恐らく
普通の紅茶と大して変わらない価格でしょう。
そしておばちゃんは私に一冊のノートを見せてくれました。
そのノートには沢山のツーリスト達の感想が書いてあります。
観光客は日本人が多いからなのか、殆どが日本語で書かれています。
その感想の中には
"おばちゃんの使う計りは怪しい"と書いてある記載も有りますが、おばちゃんには日本語は読めないので、悪評もそのまま記されているのも何とも面白いです。
紅茶を飲み終える頃には、おばちゃんはやたらと頭を前後に振りながら
「どうする? 買いますか?」と日本語で聞いて来ます。
人は嘘をつくときはそれを隠す為に、体の一部が動くと言う行動分析が有りますが、これがそうなのかと思いながら
最終的にはダージリンの人は、良い人ばかりだから大丈夫だろうという事で、私は納得して
「買う」と言うと、おばちゃんは
「何パック買いますか?」ときました。
内心(そんなに要らないよ)と思いながら
「1パック」と言うと、おばちゃんは
「日本人だけ」とお決まりであろう台詞を言って
「100gよりもサービスします」と再び日本語で言いました。
おばちゃんが麻袋の様な物に入っているお茶を取り出して、香りをチェックさせてくれて、パック詰めしてくれました。
すると若い男女がやって来ました。
おばちゃん曰く女性はおばちゃんの娘で、男性は友達だそうです。
若い女性は小柄で、おばちゃんの娘には思えない位綺麗な顔立ちをしています。
少し話をしていると何と娘も体を前後に振っています。
私が「あなた達親子はとても似ている。何故なら体を動かす同じ習慣を持っている」と言うと、皆笑っていたが、女性は少し恥ずかしそうにしていました。
結局このおばちゃんが売ってくれたお茶が
本当に1番茶であるかの真偽は、未だに分かりません。
その後紅茶の精製工場に行くと、やはりオフシーズンなので稼働していないとの事です。
ただ紅茶の精製工場の見学は出来るというので、希望すると若いインド女性が工場を簡単に説明してくれました。
またチップ等を要求されるのかと思ったのですがそれはありませんでした。
ダージリンの人はそう言う類いの連中は居ないらしいです。
そして最後に良かったらお茶を買わないかと、紅茶をいくつか見せてくれました。
何でも日本の某有名デパートで販売している価格の半額で買えるらしいです。
最高級のホワイトティーが確か
(25g)330ルピーとか。
(100g)にすると(1300ルピー)だから
(2600円)かなり高いです。
結局精製工場では紅茶は買いませんでした。
そして紅茶工場を見終わった私は
特に次の目的地も無かったので、さっき紅茶を売ってくれたおばちゃんに再び遭遇すると、何でも上の方にマーケットが在ると道を教えてくれました。
私は言われた道を歩いていくと、とんでもない急勾配の上り坂です。
二十分位急な坂を上り続けて私はつくづくダージリンの人達はタフだと痛感しました。
途中子供達が足でボールみたいなものを蹴るスポーツや
バトミントンの様なもので遊んでいます。
幾つか分かれ道が有り、私は子供たちにマーケットまでの道を聞くと
一人の少女が親切にも途中まで一緒に案内してくれました。
坂を上りすぎた私はバテてしまい
やっとの事でマーケットに到着すると
そこはダージリンのバスターミナルのマーケットでした。
私は少し休んでから、屋台で面白そうな食べ物を売っていたので
買ってみました。
野菜にソースの様なものがあえてあります。
(確か10ルピー)(20円)
この感じの食べ物がインドには多い様な気がします。
味はなんというか塩気があり、スパイシーです。
次にまた屋台で今度は見た目がケバブに似た食べ物を発見しました。
インド流ケバブでしょうか。
買ってみます。
値段は確か30ルピー(60円)
卵を焼いてロール状にして、中に野菜を入れたものです。
食べてみるとかなりヘルシーです。
インド特有で肉類は入っていません。
改めて言うまでもないのですが、インド人の8割はヒンドゥー教徒で、牛は神聖な生き物なので食べません。
また約1割%がムスリムなので、彼らは豚を食べません。
こういった事情でインドでは4割がベジタリアンなので
チキン以外の肉は殆ど売られていません。
余談ですがタイで食べたケバブは最高だった事を思い出します。
量、味、価格どれをとっても満点でした。
そして私はのんびりと歩いてゲストハウスに戻りました。
タイガーヒルの情報を調べようとすると、ワイファイが繋がらなくなっています。
受付に行ってその件を話してみると、WIFIパスワードはやはり変わっていました。
何故ころころWIFIパスワードを変えるのか不思議ですが、インドのゲストハウスでは良くあります。
またWIFIパスワードは秘密で、スタッフが客のスマートフォンに直接入力するといった所も多いです。
私の場合はパソコンも利用するのでパスワードを教えてくれと、言うのだがスタッフはやはり
「パソコンを持って来てくれ」となります。
不正利用を警戒しているのでしょう。
オーナーにタイガーヒルの事聞くと
AM3時30分位に時計台の近くの道路で、シェアジープが待機しているとの事。
私は部屋に入ると再び強烈な寒さの為すぐに布団に入りました。
明日の深夜3時に起きてタイガーヒルへ向かう予定ですが
この寒さの中で起きる事が出来るか一抹の不安が過ります。
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