タイのバンコクと言えば、世界的に見ても有名な歓楽街が在る都市の1つです。
そのバンコクで日本人男性ならお馴染みなのが
‶ タニヤ ‶ です。
もはや説明するまでも無いですが、タニヤは
バンコクの日本人向けKTVが密集している、エリアです。
(※KTVは日本で言うキャバクラ)
シーロム駅のすぐ近くです。
元々は1960年代にパッポン通りと言う、白人向けのゴーゴーバー街が出来始めました。
そして1970年代頃から、日本人向けのクラブが出来初めて、80年代に入って日本の高度経済成長で、急激に潤った日本人がバンコクに来るようになり、今のタニヤの原型を形成しました。
タニヤの全盛期は日本の全盛期と時を同じくしており
1990年代半ばをピークに、日本人が大量のお金を落としています。
その為タイ女性も日本語を勉強していて、タイ語も英語も喋れなくとも会話を楽しめる訳です。
90年代を最後に日本経済は失速を続けており、現在のアジアのツーリストは中国、韓国人が増えている中
ここタニヤでは未だに、日本人向け歓楽街として存在し続けています。
そんなタニヤで10年もの間、第一線でタイを見て来た日本人の方に
取材をさせて頂きました。
タニヤでKTV神楽の店長を務める
若木さん。
若木さんはとても人当たりの良い方で、誰に対しても気さくに色々な事を教えてくれます。
今日はそんな若木さんにタイでの生活や、若木さん自身の事などを聞いていきたいと思います。
Q「最近のタニヤはどうですか?」
若木さん「最近はタニヤに来る日本人は減っていますね。タイに来る日本人自体は、減ってはいないのでしょうが、パタヤとかスクンビットとか、他の歓楽街にお客さんが分散している様な感じですかね」
Q「若木さんが勤めるお店を利用されるお客さんは、どういった方が多いですか?」
若木さん「うちのお客さんは殆どリピーターの方が多いですね、毎年来る方とか、年に何度か来る方等です」
「お客さんから若木さんの務めるお店が、信頼を得ているという事でしょう」
Q「他にこれまでと変わった事は有りますか?」
若木さん「最近はタニヤにも中国人や韓国人が来るようになりましたね」
「なるほど、やはり中国や韓国が経済発展に伴い、ミドルクラスが増えている事が良く解ります」
次に若木さん自身に関して聞いていきたいと思います。
Q「若木さんはどれ位タイに住んでいるのですか?」
若木さん「もう12年になります」
Q「元々は何故タイに住むようになったんですか? やはり歓楽街が好きだからでしょうか?」
若木さん「いえいえ、私は殆ど夜遊びはしないので。私がタイに来るきっかけは12年前に日本で勤めていた酒屋が、バンコクに出店する事になって、そこで私がバンコク支店で働く事になったんです」
Q「なるほど、私はてっきり若木さんは多くの日本人同様に、バンコクの歓楽街が好きで、タイに住んでいるのかと思っていたのですが、違うと。その後タニヤで働く事になったのですか?」
若木さん「ええ、酒屋で2年働いていた時に、酒屋の仕事が夕方に終わってから、夜が暇だから夜も仕事をしようと思って、知り合いの人に何か夜できる仕事のあてが無いか聞いたら、タニヤでKTVの呼び込みの仕事が有ったんです。
そこでタニヤの仕事を始めてそれから半年間は、昼は酒屋で働いて、夜はタニヤとダブルワークになりました。
その半年後に昼間働いている酒屋が、バンコクから撤退する事になって、それでタニヤ1本で働く事になりました。」
Q「ところでタニヤのお仕事は土日はお仕事だと思いますが、お休みは平日という感じですか?」
若木さん「いや、休みっていうのは無いんですよ」
「休みは無い……というと、月曜から日曜まで毎日お仕事ですか?」
若木さん「はい、まあ禁酒日はお店が休みなので、その日は休みですけど」
(※タイには年に5日程、禁酒日が有ります。また選挙が始まると追加で禁酒日が設けられます)
Q「それは驚きです。休みが無くて体力的にはきつくないんですか?」
若木さん「いや、もうこの仕事も慣れていますし、他の仕事みたいに何かキツイ労働をしている訳でもないので、別にきつくは無いです。
逆に休みが有ると何して良いか分からないんですよ。だから禁酒日なんかで、お店が休みの日でもタニヤに行ってますよ」
Q 「休みの日でもタニヤに行くのですか? 何故でしょうか?」
若木さん「やっぱり1日でも日を空けると、お客さんの層が変わっていたり、タニヤの状況を見ていないといけないので」
「なるほど、若木さんのお仕事に対する情熱には恐れ入りました」
お昼時なので若木さんが紹介して頂いた、定食屋さんに行きます。
日本食レストラン とん清
何とここはあの有吉さんが猿岩石時代に、アルバイトをしていたお店だそうです。
あれから約20年、未だに営業をされているという事は、現地の方に支持されている証拠です。
若木さんについて、もう少しお話を聞いていきます。
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