海上に在るバジャウ族を見ていきます。
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NAVAの村を歩いていると
最も細いと思われる道に来ました。
片足分だけしか道幅が有りません。
やっぱりここは凄いなぁ……。
すると先の方で大音量で音楽が聞こえています。
バジャウ族の人達が集まって
パーティーをしていました。
彼らは非常にフレンドリーで
私にもお酒を振舞ってくれました。
彼らが飲んでいたのはビールです。
おつまみは甘い餅の様なものです。
1つのグラスにビールを注いで飲み干したら
ビールを注いで次の人にグラスを渡すのがバジャウスタイルです。
いわゆる回し飲みと言うやつです。
彼らは陽気で音楽にのって踊っています。
彼らと少し話す事が出来ました。
彼らはもうすっかりお酒が回っていましたが
彼らは私にしきりに
「あなたも楽しんで」と親指を立てて歓迎してくれました。
1人の男性がしきりに音楽のボリュームを上げては、私が耳を抑えると、別の男性がボリュームを下げる
そして男性が再び音楽のボリュームを上げる。
こんな意味の無いやり取りが延々と続きました。
とにかく彼らは大音量の音楽を聴きながら、飲むアルコールが大好きな様でした。
私がパーティーに参加して少し経つと、彼らはもう追加のビールを買うお金が無いらしく
私に100ペソか、500ペソ出してビールを買ってくれるか?
と聞いてきました。
私は一瞬ギョッとしてしまいましが、フィリピン人ですら少し仲良くなると、お金を貸してほしいというのは普通です。
この辺りは日本人とは感覚が全く違います。
フィリピンではお金の貸し借りは非常に一般的で、少額のお金を貸したり、返したりしています。
まあこの場合は完全にビールを買ってくれと言う意味ですが
それにしても彼らは100ペソのお金も無いのに、明日の心配もせずに今日を、いや今を楽しんでいる訳です。
日本では2千万円位の貯金が有る夫婦も、将来の不安を抱いているというのに。
100ペソ(210円)も無いのに
陽気に今を楽しむ彼らを見て、私はつくづく自分の価値観を疑ってしまいました。
普段私はこういう人たちに、お金は絶対に渡さない主義なのですが、何故か今日をエンジョイしている
彼らの気持ちを阻害したくなくて
気が付くと彼らに100ペソをあげてしまいました。
それにしてもバジャウ族の方たちの、温かさや無邪気さが分った様な気がしました。
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